アール株式会社

経営課題

2019.5.27【スタッフ座談会】リモートワーク導入は目標達成のためのメソッドのひとつ

リモートワーク_座談会_アール株式会社④

 

アール株式会社が2018年秋から【リモートワーク制度】を導入し、あっと言う間に7ヶ月が経ちました。

 

どこで働くかは個人の自由、ただし毎週金曜だけは必ず全員出社し、業務のMTGをはじめ、リモートワークの導入に対して、困っていることや感じたことを話し合う、ということを続けています。

 

リモートワークという新しい制度の導入。はじめは慣れないながらも、少しずつこれが日常になってきています。

 

そこで今日はリモートワークについて、互いの想いや現状を確認するという意味も含め、スタッフみんなで話し合ってみました。

 

嶺 利久(ディレクター)
岩下 公司(ウェブマスター)
清祐 智絵(ライター)
加来 朋子(デザイナー)
津崎 加菜恵(デザイナー)
廣田 彩華(フロントエンドエンジニア)

 

それぞれの現状報告

現状は、スタッフのなかでも積極的にリモートワークを活用している人と、従来のように会社に出社し仕事を行う人に分かれていますが、それぞれリモートワークに対する考えや捉え方、そして活用の仕方もさまざまのようです。

 

通勤時間をカットして、どこでも働ける仕事がしたかった

> 清祐さんと廣田さんは、ほぼ毎日リモートワークを活用しているけど、どんな理由で?

 

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廣田> 私は自宅が大分市外にあり、これまで通勤に電車と徒歩で約一時間かかっていたので、「通勤に時間をとられたくない」というのが一番の理由ですね。通勤時間は電車も混み合っているし、一日のなかでも一番苦痛な時間でしたから。

 

出社のときは、9時からの始業に合わせるとなると、7時15分発の電車に乗らないといけないので、6時20分に起きて、7時には家を出るという結構ハードなスケジュールにもなってたんですよね。

 

清祐> そうかあ、確かに通勤時間というのはストレスになるよね。会社と最寄り駅までも結構あるかなくちゃいけないし、夏の暑い日とか雨の日はとくに大変だよね。

 

> リモートワークにして、一日の生活は変わった?

 

廣田> そうですね。まず、朝起きる時間や寝る時間を気にしなくていいので、そのストレスがなくなりました。

 

リモートワークのルールとして、「朝6時から20時の間に7時間働く」という勤務スタイルなので、私はだいたい一日の仕事を9時には始めようと決めてます。でも、起きるのは8時半と結構遅いときもあったりで…(笑)

 

> 8時半に起きて、9時から仕事を始めてるなんて、これはリモートワークならではのスケジュールだよね!?(笑)そういえば、もともとリモートワーク導入を一番希望していたのは廣田さんなんだよね。

 

廣田> 実は私、リモートワークをしたくて、この業種の仕事を選んだようなものなんです。通勤時間に縛られるのがイヤだったということ、あと海外に行くことが好きなので、どんな場所でもPCひとつあればできる仕事がいいな、という思いでコーディングを勉強し始めたのがきっかけです。

 

> じゃあ、理想通りの環境が手に入ったわけだ。

 

廣田> そうですね。時間の使い方も前より大事に使うようになったかもしれません。

 

仕事と家庭を両立させるには、業務の効率化が欠かせない

> 清祐さんも積極的にリモートワークを活用してるよね?

 

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清祐> 私の場合は、小学生の娘の学校行事や習い事の送迎、実家の父母が高齢になり日常生活でも手助けが必要だったりと、仕事以外にも生活にまつわる用事がたくさんあるんです。これは私に限らず、働く世の母親というものはみんなそうだと思います。

 

リモートワークを取り入れるようになって、1日のうちの朝6時から20時までの勤務時間のなかで父母の手助けや、子育て絡みの用事などを時折入れながら仕事をすることができるようになったことは、すごく助かっています。

 

リモートワークを活用することで時間を有効に使えて、前よりもかなり効率的に、仕事もプライベートでやらなければならないことも効率化できているなぁと思います。

 

> なるほど〜、主婦的な目線で考えるとそうだよね。

 

清祐> そうですね。あと仕事の内容にもよるんですけど、ライターという職種上、例えば原稿を一気に仕上げていきたいときなどは、会社で作業するより一人のほうが集中できるという理由もあります。

 

> 一人、という部分で不安や不便を感じることとかある?

 

清祐> 実はリモートワークを始める前は、「ちょっとわからないことを聞きたいなぁ」と思ったときに近くに相談できる人がいなくなる、というのが不安だったんです。でもチャットワークなどのコミュニケーションツールを活用することで、顔を合わせなくても誰にでも相談できるし、そんな環境にもようやく慣れてきたところです。

 

でも、ごくたま〜に家で1人で仕事をしていると、ふと「さみしいな」と思うこともありますけど(笑)。

 

加来> そんなときは、会社に来ればいいのに!

 

清祐> そうですね(笑)。そんなときは例えば午前中は会社、午後からはリモートとか、もっといろいろ試してみようと思ってます。ライターの仕事は、PCさえあれば本当にどこでもできる仕事なので。

 

> では逆に、ほぼ毎日会社に出勤している加来さんと津崎さんは、清祐さんや廣田さんとは180度違う生活だと思うけど、それを選んでいるのはどうして?

 

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津崎> 私は人間らしい生活がしたいからです(笑) 。家にいると、まったく動かない生活になりそうだからですかね。人の目を気にしないことで自堕落になってしまいそうで…。

 

> 外に出ないとダメなタイプなんだね。

 

加来> わかります!それは私も同じです。

 

清祐> やっぱりそこは、ワークアズライフとはいえオンとオフは分けたいという部分もあるんですか?

 

加来> 確かに会社に来ると「仕事のスイッチが入る」というのはあると思います。

 

津崎> それに健康のためにもなりますし。身体を動かして出勤することで頭が起きてくるんですよ。

 

> 毎日のルーティンだね。メリハリつけたい場合はその方が良いかもね。

 

加来> うちは家で猫を飼っているので、家だとなかなか集中できないというのもありますね。

 

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ただ、私は今のところ積極的に取り入れてはいませんけど、リモートワークという働き方自体は、「仕事以外でやらなければならない家事や育児、介護などの用事のために、会社を休まざるを得ない」という状況になっても、その分どこかで補うことができるから、柔軟性があっていいなぁと思いますよ。

 

実は、いずれ私も家で仕事をしてみたいという考えは持っているので、そうした環境を整えようと検討中です。

 

固定概念にとらわれなければ、昼休憩も短縮できる

加来> そういえば、毎日出社している津崎さんは、昼休みの時間を短縮してますよね。

 

津崎> そうなんです。昼休みを1時間じゃなくて30分間にしてるんですよ。

 

> 一番おもしろい働き方だよね!昼休憩を短くして、終業時間を早めて退社してる。

 

加来> 要するに、お昼に1時間休むことよりも、終業後の時間の方に今は重きを置いてるんですよね?

 

津崎> そうそう。早く上がって、健康のために1時間ウォーキングをしてるんですよ(笑)

 

加来> えー?私、どこか遊びに行ってるのかと思ってた!(笑) 素晴らしい!ウォーキングしてるんですね。

 

> いままでは、12時から13時まではお昼休憩という暗黙の了解があったけど、リモートワークを導入したからこそ、終業時間を早くしようというアイデアが沸いてきたんだと思う。自分に適した就業のタイミングと時間を決めることができるのもリモートワークのメリットだね。

 

朝、妻と娘を見送ることができる生活

清祐> 共働きの奥さまと4歳の娘さんがいる岩下さんも、リモートワークを積極的に活用されてますけど、どんなふうに過ごしてるんですか?

 

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岩下> ぼくの1日ですか?じゃあ、朝から順に言いますね。

 

スタッフ全員>(笑)!ぜひぜひ。

 

岩下> まず6時半に起きて、洗濯機を回し始めて朝ごはんを食べます。それから子どもが保育園に行く準備を手伝いながら洗濯物を干していると、妻と娘がそれぞれ保育園と仕事に向かう時間になるので、ふたりを見送ります。で、そのあとは部屋の掃除をして、仕事をスタートするのがだいたい9時くらいですね。

 

> 「奥さんと子どもを見送る」という、世の中の男性がなかなか経験できないことをしているのがすごく新鮮だね!

 

岩下> そうですね、かなり貴重な経験だと思いますよ。

 

清祐> そこからは会社に来ているときと同じ感じで進むんですか?

 

岩下> いや、その日によるけど、集中力が途切れてきてるなぁ…ってときは、だいたい外に出て昼ごはんを食べに行きますね。ぼくは別府に住んでることもあって、別府という街を楽しむいい環境にいるので、散歩がてら別府駅周辺でランチをすることも多いです。

 

で、ちょっと外の空気に触れて心身ともにリフレッシュしたら、午後の業務をスタートするって感じですかね。

 

あ、でも仕事の途中で夕飯に使う肉を解凍したりもしますよ。17時を過ぎると、だんだん主夫モードに変わってきますね(笑)

 

加来> 確かに、仕事をしながら合間に家のことができるのが、リモートワークのよさですよね。

 

岩下> あと、郵便局や銀行など平日しかできないことも結構ありますからね。夕方は、ぼくはだいたい18時くらいまで仕事をして、妻と娘が帰ってくる頃に料理を作り始め、その間に2人がお風呂に入ってます。

 

夕飯を食べ終わったあとは、夫婦で一緒に食器洗いをするか、妻が洗っている間にぼくが洗濯物をたたむという感じです。その後、ふたりが寝たら自分が風呂に入って、そこからがいよいよぼくの「OKR」タイムです。

 

> みんなそれぞれに、個人の自己実現や会社のミッション実現のための成果指標「OKR」に取り組んでいると思うけど、アールがリモートワークを取り入れた理由の1つも、この各自の「OKR」の実現だったよね。

 

岩下> 自分の「OKR」(自己実現)達成のための作業とか、SNSとか、深夜1時くらいまでやってますよ。休みの前日とかは、それに没頭すると2時半くらいまでかかることもあります。

 

清祐> でも起きるのは6時半?

 

> それは、睡眠負債がたまってるなあ。(笑)

 

岩下> でもそこはちゃんと調整してて、そうなったときには次の日昼寝をするように心がけています。1日の作業にもメリハリをつけられるのも、リモートワークで仕事ができるおかげですよね。

 

加来> リモートワークになって、岩下さん自身「やるべきことや、やりたいこと」を実現できているし、共働きならではの役割分担もちゃんとできてて、いままで以上に育メンと主夫業をこなせていますね。

 

清祐> なんだか岩下さんの一日を聞いてると、すごく過密スケジュールのような気がするんですけど、毎日出社してた頃より忙しいのでは?

 

岩下> いや、自分としてはそんなに忙しいと感じてないですよ。だって、このスケジュールは自分で選択しているので。「この時間までに出社しなければ」と、決められていない分、むしろ快適かもしれないです。

 

ぼくも出社の日は家と会社の往復で、車で1時間ちょっとかかるので、それを考えたら通勤にかかる時間を仕事やプライベートなどに充てられるのは大きな違いですね。

 

> やっぱり出勤に時間がかかると疲れるよね。

 

岩下> そうですね、家で仕事をするときと比べて、疲れの質が違うと思います。そういう意味では家にいて、自分で時間をコントロールできるというのはとてもメリットがありますね。

 

仕事もプライベートも、ひとつの延長線上に

清祐> 嶺さんはどうですか? この7カ月を過ごしてみて。

 

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> ぼくがみんなに、自己実現と会社のミッション達成のための成果指標「OKR」を提案したのも、そもそもは「仕事とプライベートの垣根をなくしたい」「会社の成長と各自の人生における自己実現とを並走させたい」というアイデアからだったんですよ。

 

生活のすべてを「これは仕事」「これは私生活」と切り分けないようなカタチにしたかった。自己実現と会社の成長っていう両方の美味しいとこどりをするには、その方が効率いいでしょ?って考えてたから。

 

なのでぼく的には、そもそも「仕事とは何時から何時まで何時間働くもの」、という概念自体が自分のなかにはなくて、「やる気が出なければ寝てるし、スイッチが入ればとことんやるし」みたいな。

 

岩下> それは確かにありますね。さっき僕が話したタイムスケジュールも、あくまで一例なので、もちろんズレることもありますよ。ときどき15時くらいに「今日はもう仕事辞めた」って、遊びに行くような日もあるので、そこのスタンスは嶺さんと一緒です。

 

> 多分、思いきって仕事とプライベートの枠を飛び越えた方が、リモートワークって受け入れやすいんだと思うんだよね。

 

でも、いきなり生活を変えるとリズムが崩れてしまうから、ぼくもリモートワークをはじめたばかりの頃は、午前中は会社に来て午後はリモート、という様子見を何度か続けていました。

 

あと、導入時期は「どういったカタチが自分に一番フィットするのか」を試してみたくて、わざと昼間に映画を観に行ったりお茶をしたりと、いろいろやってみた。いろいろと経験してみると、やっぱりまだまだ自分のなかに「オンとオフ」という考え方(社会人としての固定概念)が根深く染みついてるなぁ、それがなかなか抜けないなぁって身をもって感じたね。

 

で、最近ようやくそのあたりが吹っ切れるようになったかな?というのがリモートワークをスタートさせてから、7ヶ月くらいまでの流れです。

 

不思議なもので、リモートワークっていう働き方がなじんでくると、結果的にぼくの場合は、常に仕事のことを考えているんだよね。例えばSNSの更新ひとつとっても自分の仕事だと思ってるし、生活や行動そのものが自分の仕事だと考えるようになってきた。もちろんいい意味で。

 

家事も負担に感じない、ストレスフリーな生活

> あとぼくの場合は、妻もフリーランスとして働いてるから、いまは夫婦ともに自宅で仕事ができる環境なんだけど、そうすると夫婦の会話自体が仕事の話になったりもしますよ。

 

で、コミュニケーションが増えて、お互いが相手のことを理解できるようになってきたから、仕事にも自然な感じで取り組めていると思います。仕事の合間に家事が入ってきても、ふたりで役割分担しながらうまくやれてると思うし。

 

加来> へぇ〜、嶺さんも、家事は分担してやってるんですか?

 

> それはね、もちろんできる範囲でですけど。。食事のあと片づけとかはちゃんとするし。

 

加来> 嶺さんのところは、家事に最新の家電をじょうずに取り入れてるから、その辺の負担は少なそうですよね。

 

> そうそう。食洗器とお掃除ロボット、あと高機能の洗濯機とオーブンレンジ。これだけで家事にかかる時間(ストレス)はぐんと減りますよ。一日のなかで、家事を含めて生活すべてを極力ストレスのないように整える、という工夫はしているつもりです。

 

加来> いいなあ、ストレスフリーの生活か。

 

> リモートワークをきっかけに、改めて働くこと・生活することを見直してみた結果、最終的にぼくの場合はこうしたカタチになりました。って感じかな。

 

パフォーマンス高く働いて、極力ストレスフリーに生活して、会社やクライアント企業の成長を実現つつ、自分たちで掲げた目標をしっかりと実現したい。こうした考えは、アールで働くみんな共通して持ってるんじゃない?

 

 

リモートワーク導入後のオフィス環境の変化

リモートワークを導入してから、オフィス環境もいろいろと変化してきました。

 

社内に人が少ないときの電話対応

> この半年でリモートワークのためにハード面で改善した点といえば、「電話対応」と「防犯対策」ですよね。

 

清祐> まずリモートワーク導入時に課題となったのは、事務所の電話についてですね。

クライアントさんから会社宛てにかかってくる電話対応は、主に毎日出勤している加来さんと津崎さん2人にお願いしている形になるので、そこに負担がかかっているんじゃないかな?ということが個人的にもずっと気になっていました。

 

加来・津崎> 普段のクライアントさんとのコミュニケーションは、主にチャットワークを活用させてもらっているので、他の会社さんに比べて、うちの会社は電話は鳴らない方だと思いますし、特にその部分に関しては、私たちは負担には感じてはいなかったんですけどね。

 

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でも、みんなで話合って「リモートワークをしている人にそうした心配や不安が生じていることは事実だから、そうしたストレスを解消するためにも解決しときましょう」ということになって、通話録音付きのビジネスホンを取り入れて、出社していない人にかかってきた電話を転送する仕組みを整えました。

 

> さらにこれを機に、今後は「電話そのものをどうするか?」(電話をなくしてしまうか?)ということも議題にあがったよね。

 

「電話だけで(口頭だけで)対応するからこそ起こるトラブル」もあるし、「チャットワークやメールで用件を残しておいた方が、トラブルを防げるうえに効率がいい」という考えも出てきたので、今後は中・長期的に「電話での受付をやめる」という取り組みをスタートさせようとしている。

 

岩下> チャットやメールで残しておいた方が、あとで「言った言わない」のトラブルになったときに確認できるというメリットがありますからね。

 

防犯対策について

> それから、津崎さんと加来さんと、女性が2人だけで社内にいることが多くなってきたので、防犯対策のため、入り口のドアに施錠をしてインターホンで対応するようになりました。どうですか?実際にインターホンを設置したあとは。

 

津崎> タイミングによっては社内に私一人しかいないというときもあるので、そうした対策をしていただいて、とっても助かっています。

 

清祐> 万が一不審者が来たら、女性一人では大変ですからね。スタッフの安全はもちろん、クライアント企業の情報を扱っているという私たちの会社の性質上、こういったセキュリティ対策は重要ですよね。

 

コミュニケーションスキルをUPさせたい

清祐> 「電話対応」や「防犯対策」と、リモートワークを行ううえで障害(問題)となりそうなことは、ひとつずつクリアになってきていますが、その他でみなさん不便に感じていることはありますか?

 

加来> さっき清祐さんが言ってたように、「今まで社内にいた人にすぐ質問できていたことができなくなった」という不便さはどうしてもありますね。

 

チャットワークを使ってみんなでやりとりするようになってから、多少は解決したとは思いますけど。やっぱり会って話すのと違って、文章だとニュアンスはちょっと伝わりづらいときもあって。

 

岩下> それこそ、コミュニケーション能力が問われますよね。

 

ただ、ビジネスでも「電話以外でコミュニケーションを図る」って、今の時代に求められていることではあると思うので、自分たちでそのスキルを上げていくという意味でも、あえて文章でやりとりするのもいいんじゃないかとぼくは思いますよ。

 

> そうだよね。「電話するよりLINEの方がコミュニケーション取りやすい」っていう世代が出てきている以上、そうした文章で気持ちを伝えるスキルは今後もっと必要になってくるよね。

 

密度が濃くなった、週1回のミーティング

> あと、リモートワークをはじめてから、全員が顔を合わせる機会が減った分、週に1回みんなが出社する日にやってる会議の内容は、すごく濃くなった気がするんだけど。

 

加来> たしかに、それはありますね!

 

清祐> 基本的には、案件の進捗を確認する行程会議をして、そのあとみなさんの議題を持ち合ってますけど、全然時間が足りませんよね。

 

加来> リモートワークを導入する前は朝・夕でそれぞれ1時間くらいみんなでダラダラと会議(ときに本当に無駄話)してましたからね(笑)。いまはその時間がなくった分、話す内容も密になってるから「時間が足りない!」って思うのかもしれないです。

 

> そうですね。ただ、今までやっていた朝夕合わせて2時間のあのコミュニケーションが、実は仕事内容や各自を深く知る時間にもなっていたし、あの時間があったおかげで、チームとして根っこの部分で共通認識が持てたという効果もありましたよね。

 

ある意味、あの時期のあのコミュニケーションは、アールでリモートワークをスタートさせるためにおいて必要な時間だったんでしょうね。

 

加来> 確かに、そうした側面はありますね。全ては無駄ではなかった。

 

 

自宅での仕事環境をどう整えた?

清祐> ところでリモートワークを利用してる方々に聞きたいんですけど、自宅での仕事環境はどう整えましたか?

 

リモートワーク_座談会_アール株式会社⑪

 

廣田> 私はエアコンや自動カーテンを買って、自分の部屋で仕事をする環境を完璧に整えたので、いまはとっても過ごしやすいですよ。

 

> ぼくは、どこでもネットにアクセスできるようにSIMが入るPCを購入しました。

 

あと集中して考えたいときとかに、ノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンなんかがあったらいいなぁと考えてて、買いたいなって思ってます。通信問題と音問題が解決できれば、自宅以外でももっと快適に仕事ができるんじゃないかと思っています。

 

清祐> 私も自宅では基本的にリビングではなく、仕事部屋を設けてそこで仕事してます。あと「どこでも仕事ができるように」と、基本的にいままでよりPCとヘッドホンを持ち歩く頻度は格段に増えましたね。

 

動くことで、もっと可能性が広がる

清祐> 私の場合、ノートPCさえあればできる仕事なので、カフェやファミレス、実家など、いろんな場所に行って仕事をすることを試してみてるんです。嶺さんが言うように、どこに行っても周りの雑音のなかで、どれだけ集中できるかという戦いのような気がしますね。

 

例えば混まない時間帯にお店に行ったり、イヤホンでまわりの音を遮断したり、いろいろ工夫するなかでわかったんですけど。原稿を書くときは家の方が集中できる場合もあるし、逆に企画・構成を考えるときは、外に出た方が情報も入ってくることもあるし、人との話のなかで得られるヒントもあるし、はかどることもあるなあって。

 

なので、仕事の内容によって、どうすれば効果的・効率的に仕事できるか、その時々の状況で自分が動いていけばいいのかなぁと。

 

> そうだね。動く(移動する)ことによって自分の知見や経験がどんどん蓄積されて、そうして個々に広がった可能性が、最終的に会社の力にもなっていくだろうから、この動ける環境を最大限利用して、情報を持ってくるなり、新しい知恵を見つけてくるなり、そんな風になると、みんなもっと幸せな方向に行けるんじゃないかなと思います。

 

ぼくたちが行っているのは「在宅ワーク」ではなく、あくまで「リモートワーク」だから、「家で仕事することが目的ではない」ですからね。

 

 

リモートワークに対する家族の反応

> あと、みんなの家族ってリモートワークについてどう思ってるの?実家暮らしの廣田さんとか、ご両親が心配してたりしないのかな。

 

廣田> うちの家族は、「自由な働き方でいいなあ」って言ってますよ。

 

私の場合、仕事をするときは自分専用の部屋があるので、家族がいるから集中できないということもないです。ただずっと家にいるからこそ、何でも用事を頼まれてしまう、というのはあるかもしれないです(苦笑)。

 

> 逆に家族からは重宝がられてるんだ。津崎さんはどう?

 

津崎> 私は姉と一緒に暮らしているんですが、姉は夜勤がある仕事なので昼間、家で睡眠を取っている時間帯があるんですよ。だから、お互いのためにも私は出社した方が仕事しやすいという理由もあって、毎日出勤しています。

 

でも姉からも「そんな働き方があるなんていいね、時代は変わったね。」って言われますよ。(笑)

 

子育て世代こそリモートワークを

岩下> うちの妻も、いいなとは思ってるんじゃないですかね。ぼくもやっぱり廣田さんと同じように、家にいるとあれこれ用事を頼まれる立場にはなってしまいますけどね(笑)。

 

リモートワーク_座談会_アール株式会社⑨

 

でも我が家はリモートワークのおかげで、子どもを早く寝かせられるようになりました。ぼくが毎日通勤していたときは、夕飯のスタートが21時くらいだったので、寝る時間は22時を過ぎていたんです、まだ幼児なのに…。

 

それが今では、ぼくが家で早めに夕飯を作ることができるので、18時半~19時には食べて早く寝かせてます。その点は、すごくうれしいですね。

 

スタッフ全員> すばらしい!

 

清祐> うちは、私がようやくリモートワークのペースをつかみつつあるなかで、小5の娘にも安心感が生まれているみたいです。

 

加来> それは絶対ありますよ。

 

清祐> 私がリモートワークで家で作業するときは基本、仕事部屋で仕事をしてるんですけど多分、母親がいるという安心感からか、彼女も自分の部屋で勉強するようになりました。

 

リモートワークする前までは、私が娘より帰宅が遅く、1人で留守番をしていることも多かったんですが、やっぱり1人だとさびしいというのもあるのか、リビングで宿題をしてたんですけどね。それだけでも違うんだなあって。

 

> 子どもに「いってらっしゃい」と「おかえり」が言える環境って、すごくいいよね。

 

岩下> うちも将来的に、小学校に行きはじめたら放課後はどうしようか?という問題が出てくると思うけど、リモートワークをしていると考え方が変わってきますよね、きっと。学童保育に入れなくてもいいかなとか、選択肢が広がってきそうです。

 

 

リモートワークは、業種・業態関係なく、常識にとらわれなければ実現できる

> やっぱり子どもや家族にとっても、このリモートワークっていう働き方は悪いことではないんですよね。じゃなぜ様々な企業で、こうしたリモートワークを採用できないかというと、まあ、ひとつは環境ですよね。

 

リモートワーク_座談会_アール株式会社③

 

加来> 私が以前東京に行く時に「向こうでもPCさえあれば仕事はできる」という話を夫にしたら「それができる職種だからいいよなあ」って言われましたね。

 

> それはよく他の業種の方々のなかでも話題になるんですけど、「IT業界だからこそ、リモートワークを導入しやすい」というのはたしかにあるから、現時点でそこは本当にありがたいよね。

 

でも例えばいま、そんな条件が整っていない企業さんであっても、「リモートワークを前提とした働き方を目標にして、そこに向かって進む(少しづつ環境を整えていく)」のであれば、将来的には不可能ではないんじゃないかとも思うんだけどね。

 

岩下> 可能性は必ずありますよ。でもみんな意外と【常識】にとらわれているんじゃないですか?ぼく自身も、リモートワークをしてないときは、常識にとらわれていたな、といま振り返ってみてそう思うこともありますから。

 

清祐> なるほど〜。固定概念的なものですか?

 

岩下> 例えば【男だから】、【女だから】、とか価値観的なものも含めて「こうでなければならない」「これがあるからできない」と決めつけるのは考え方次第だなって思うんです。「社会の仕組みがそうなっているからと、そう思い込んでたことも変えられるんだ」っていうのがリモートワークを経験してみてわかりましたから。

 

> たしかに僕たちは、リモートワークを始める以前から、ある程度は「常識を疑って」行動していたつもりだけど、実際に行ってみると、「まだまだその常識が外れていなかったということに改めて気づいた」というのはあるね。

 

会社の未来と自己実現のために

> では最後に、今後もっとこういう風にしていきたい!っていうのは何かある?

 

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廣田> 私は、もっといろんな場所に行きたいですね。やっぱり大好きな海外に行っても仕事ができることが理想です。

 

> いいね、海外志向。津崎さんはどう?

 

津崎> あんまり不満がないんですよね。

 

どちらかというと環境というよりも、まだまだ自分自身の課題を再発見することは多いです。たとえば、「チャットでのコミュニケーション脳力を磨きたい」と常々思っているので、チャットでのお客さんとのやりとりについても、意思疎通がうまくいくように気をつけていきたいです。

 

あと、Webサイトの更新依頼もチャットやメールでのやりとりが多いですし、見落とすことなく、忘れない仕組みを作らなければ、とかそんなことをいろいろ考えてます。

 

> すばらしいね。

 

リモートワークは、ただの手法

> 岩下くんはどう?今後どういう環境が整えばいいと思う?

 

岩下> 結局、リモートワークを行うことは、ただの【手法】だと思うんです。僕らの目的は、リモートワークを通してみんなで立てたOKR(個人の目的や会社のミッション)を達成することなので、そこに到達するための、ただの過程・手法でしかないなって思います。

 

だから、いくら完璧なリモートワークができたとしても、会社や個人の目的を達成していなければ意味がないので、そこは見失わないようにしたいですね。

 

でも目的達成のために、みんなそれぞれ自分と向き合う時間が生まれているのは、リモートワークならではの成果ではないでしょうか。

 

清祐> 私もリモートワーク自体を目的とせずに、自分が掲げている目標に向かっていきたいんですけど、実際のところは、焦りや葛藤もあるんですよね。

 

私の目標は、例えばパートナーの外部ライターさんなど、外の人ともうちょっと密に接して、その方々の状況や想い(今後のビジョン)を知ったうえで、ライターという組織作りを進めていくことなので、この環境を活かして、そうした時間をもっともっと作っていきたいですね。

 

とにかくリモートワークができるという現状に甘えずに、うまく自分のステップアップへとつなげていきたいです。

 

知見を広げて、フィードバックしたい

清祐> 嶺さんはどうですか?

 

> ぼくは、もっと動きながら仕事ができるようになりたいですね。モバイラーになって自分の知見が広がるように沢山動いて、個人的にも会社としても、可能性をどんどん広げていきたいです。

 

自分が知見を広げることで会社の成長も実現するはずだし、さらにクライアントさんの事業まで広がっていくようなシステムというか、そんなモデルを構築したいなと思ってます。なのでそのための環境は徹適的に整えていきたいですね。

 

各々で集中できる環境が整えば、少しずつ行動範囲も広がってくるだろうし、ちょっとずつでも行動範囲が広がれば、最終的に海外にだって行けると思うし、各自の目標も到達できると思っているので、これからもみんなでそこに向かって歩んでいきたいよね。

 

今日は、こうしてみんなでリモートワークについて話すことで、いろんな想いを共有できた気がします。ありがとう。おつかれさまでした。

 

 

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