ハウスメーカーの多くが行っている、既成のプランに沿った家づくりではなく、ソラマドならではの視点とテクニックで、住む人みんなの感性が豊かになる、「唯一無二の家づくり」を施主と一緒に、楽しみながら行っているソラマド大分。
ソラマド大分が行っている、建築家とつくる年間12棟限定の家づくりは、単に「家を建てる」ということにとどまらず、新たなライフスタイルを発見する喜びも教えてくれます。
そんなソラマド大分のホームページは、まさに「ソラマドの世界観を知るプラットフォーム」。これまでも、ユーザー目線にこだわり、スマートフォン専用サイトやトップ画面への動画の導入など、時代の変化にもいち早く対応してきました。
またWebサイト以外でも、インスタグラムやフェイスブックなどのSNSツールの積極的な活用から、Web全体で継続的な集客を獲得し続けています。
今回は【ソラマド大分】を運営する、【株式会社リビングデザイン】の造士崇史社長に、Webマーケティング導入への想いから、今後の展望についてお話を伺いました。
株式会社リビングデザイン(ソラマド大分)
代表取締役社長 造士崇史様(以下:造士社長)
アール株式会社
代表取締役社長 衞藤秀峰(以下:衞藤)
目次
ホームページは社会になくてはならないインフラ的存在
衞藤:造士さんとはホームページのリニューアルを通じて、2011年くらいからお付き合いをさせていただいていますが、ソラマド大分さんにとって、ホームページとはどんな存在ですか?
造士社長:それはもう僕にとっては電気、ガス、水道と同じような位置づけの、社会的なインフラですね。ホームページに関わるビジネスは、社会インフラを整備している電力会社のような企業と同じ役割だと思っているんです。
なぜなら、近年の経済社会のなかで、Webサイトなど「デジタル」を利用してお客さんとつながろうとする企業であれば、必ずホームページを持っているし、SNSツールも含めて世の中に自分たちの存在を知ってもらうためには、なくてはならないものになっているからです。
企業としての営みがある限り「今年はホームページをやめる」なんてことはありえないので、これから先は、絶対に切り離せない社会システムになっているんじゃないですかね。
ビジュアル重視ではなくしっかりと役割を果たす、機能するホームページへ
衞藤: なるほど、社会インフラですか。いまではソラマド大分さんにとってWebサイト(ホームページ)は、それくらい切っても切り離せない重要な存在になっているんですね。
たしかソラマドさんは、大分のなかでは割と早い時期からWebサイトを開設されていましたよね?実際に造士さんは、ホームページにかぎらず、現代のようにSNSが多くの人の生活に密着する前から、みずからSNSにも積極的に取り組んでいらっしゃいました。
弊社がホームページのリニューアルを行わせていただいたのは2012年のことでしたが、なぜリニューアルに取り組もうとお考えになったのでしょうか。
造士社長:僕は以前、金融業界に務めていた経験があるのですが、そこから建築業界に入った当時は右も左もわからない状態でした。だから、まずはソラマド大分を知ってもらうための武器が何か必要だな、と思ったことをきっかけに、知り合いの方に名刺代わりのようなホームページを「とりあえず」作ってもらったんです。
実は最初は、「とりあえず」のホームページをちょっとカッコよく変えたいな、という気軽な感覚でリニューアルをお願いしました(笑)。アールさんなら、このホームページをより洗練されたものに生まれ変わらせてくれるんじゃないかと。申し訳ないですが当時はまだそれくらいの気持ちだったんです。
衞藤:そうだったんですね。それが初めてのリニューアルでしたが、たしかそこから短期間で再度リニューアルを行うことになりましたよね。
造士社長:はい。アールさんと打ち合わせを重ねていくなかで、徐々にホームページの仕組みや構成がわかるようになってきたんですよ。「こういうことができるんだ」という発見があったりカッコいいデザインを教えていただいたりしたので、すこし欲が出てホームページをもっとビジュアル的にこだわりたいと思い始めたんです。
そのときはまだ、ホームページやWebマーケティングに対しての知識があまりなかったので、どちらかというとデザインや見た目のカッコよさばかりに意識がいっていました。
スマホサイトへの取り組みで時代の流れにいち早く対応
造士社長:そんなリニューアルのはなしをすすめている最中、たまたま参加していた、あるWebセミナーで、これからはPCではなく【スマートフォンファースト】の時代になるという話を聞いたんです。
その頃は、まだまだPCサイトが中心の頃でしたから「まずスマホありきで、それからPCだ」という話は、かなり衝撃的でしたね。
ただ、弊社で検討してくださるお客様は比較的若いご夫妻が多く、なかでも弊社のホームページを見ているのはどちらかというと女性の方が多いことは、以前から感じていました。
だとすると、家事や育児に忙しい女性がネット検索に使っているのは、PCではなく手軽に使えるスマートフォン。そこで「これはまずスマホサイトを作るべきだ」と、すぐ衞藤さんに電話をして、ホームページのリニューアルをいったんストップしてもらい、スマホサイトに特化したものを作りたい、ということをお話したんですよね。
衞藤:あれはちょうどPC・スマートフォン・タブレット、どのデバイスでも見やすく使いやすいサイトにするためのレスポンシブデザインが出始めたくらいの時期でした。
とはいえ、まだまだPCがメインの時代でしたから、やはり造士さんはすごく情報に敏感で対応も早かったと思います。はじめこそホームページのビジュアルを優先されていましたが、徐々にWebマーケティングについてご理解いただいてからは、ホームページを作成する目的を明確に持たれていたからではないでしょうか。
造士社長:アールさんからWebマーケティングの仕組みや可能性などいろいろ教えていただくうちに、見た目のカッコよさだけがすべてではないし、ビジュアルうんぬんの前に、ホームページは「届けたい人に届けたい情報を最適な状態で届ける」ということがあってこそ、その役割を果たしてくれるんだ、ってことがわかってきましたから。
ホームページの役割や意味についてだんだん理解が深まって、ホームページの本質がわかり始めたからこそ、自分たちが、届けたいこと、届けたいターゲットがはっきりしてきたんだと思います。
インスタフォロワー数2万人。でもSNSはあくまでも【ホームページへの入口】
衞藤:先ほども少しふれましたけど、ホームページ内のブログをはじめ、SNSにはかなり早くから取り組まれていましたよね。現在もフェイスブックやインスタグラムを続けて展開されていますが、その継続力はやっぱりすごいなあと感心します。
とくにインスタグラムは、現段階で1550件を超える投稿をされて、フォロワー数も約2万人もいて非常に素晴らしいなぁと思います。アールのパートナー企業さんのなかでもSNSを継続させたいけど、なかなか続かない、とお悩みの方も多いと思いますが、そのあたりはどうお考えですか?
※ソラマド大分公式instagram(https://www.instagram.com/soramado_oita/)
造士社長:これは、ある程度仕方のないことですが、どうしても業種によってSNSを活用しやすいか否か、というのはあると思います。
たとえばインスタグラムは、写真を使ったビジュアルコミュニケーションのツールなので、まずは写真素材がないと始まらないですよね。 うちの場合は、ホームページの「施工事例」で紹介するための撮影を施主様のお宅でさせてもらっているので、
「施工事例を撮影する → その写真素材をインスタにアップできる → フォロワーが増える → ホームページに訪れる人も増える → また、施工事例を撮影する」
という、いいスパイラルが起こるんです。
こんなふうにSNS → ホームページ→リアルな業務、という仕組みに当てはまるのであれば、どんな業種さんでもできるのかもしれないですね。
衞藤:なるほど。本当にソラマドさんではいい図式ができあがっていますよね。
もともと造士さんはホームページに取り組む前から「広告をうって、そのあと展示会して…」と、それぞれの施策を点ではなく、線で考えていましたよね。
造士社長:あ、あとはやっぱり何よりも自分自身が楽しむことですね。
衞藤:それが一番大切ですね。何でもまずは楽しくやることが成功への近道だと思います。
ソラマド大分さんへの入口がSNSだとしても、そこからホームページに入って結果的にお問い合わせや見学へとつながっていってるんですよね?
造士社長:そうですね。一時期SNSのブームが押し寄せたときは、それに流されそうになったこともあったんですが、たとえSNSだけを頑張って認知度を上げたとしても、最終的にうちのホームページにたどり着いたユーザーさんが「え、こんな感じ?思ってたのとちょっと違う」となればまずいな、ということに気づいたんです。
そこで、ちょっと立ち止まって、もう一度冷静にホームページに向き合い、きちんと作り上げようと思いました。
衞藤:SNSを使ってきっかけ作りだけをしても、受け皿が整っていなければ、せっかくの見込み客を取りこぼすことになってしまいますからね。その気付きは、とても重要だと思います。
Webマーケティング導入したことで出会えた、理想とするターゲット層
衞藤:ソラマド大分さんには、いわゆる営業担当者という方がいらっしゃいませんよね。造士さんがおひとりで、総合プロデューサーのような役割をされていますが、だからこそホームページを最大限に利活用してみようという、という意識はやはりありますか?
造士社長:はい、かなり(笑)。例えばもしうちがホームページをもっていなかったとして、他のマス媒体で来場を促した場合でも、ある程度の集客はあると思います。
ただ、お客様にとっては一生に一度の大きな買い物を、基本的には僕がひとりでエスコートしているので、「初めまして」の段階から接客をして、いまホームページ上にある情報量を説明するのはちょっと想像もできないくらいのエネルギーが必要です。
僕の仕事は、一般の方にはなじみのない建築の仕組みを、分かりやすく通訳するような立場でもありますが、ホームページも同じような役割があると思うんです。だからいまはもう、Web上のツールを使わずに最初から最後まで接客をひとりで行うことは、とうてい考えられないですね。
それにホームページがなければ、僕らの家づくりについての想いなどを知らずに、漠然としたイメージだけ持ってくる人たちが圧倒的に多くなると思うんですよ。
できれば、ホームページの内容をよくご覧になって「ソラマドってこういう世界観なんだ」「あの人もここで建てたんだ!」と、ホームページを通してゆっくりソラマドについて知ってもらい、理解が深まった状態でお会いできることが僕らとしては理想なんですよね。
ホームページリニューアルのときに、僕らが行っていることに対して、興味とエネルギーと時間を使って「ほんとうに家づくりをしたい」と思ってくれる人に来てほしいという想いがあったので、それもホームページをしっかり作りたいなと、思った理由のひとつです。
衞藤:ホームページは営業や接客の一部までになっていて、お客様との共通認識のために、絶対に欠かせないということですね。
たしかに、ソラマド大分さんにくるお問い合わせ内容などを拝見させていただくと、言葉遣いもソフトな感じで、ソラマド独特の「世界観」にすでに共感し、真剣に家づくりを考えているお客様が多いなぁと感じています。
これもホームページを通して、ソラマド大分さんの世界観をきちんと伝えられているからこそ、求めるターゲット層へと徐々につながってきてる証だと思います。
造士社長:実はリニューアル当初は、こんなことはまったく考えてもいなくて、単純にカッコいいホームページを作りたい、くらいにしか思ってなかったんですけどね(笑)。
でも、ホームページを通じて、アールさんと一緒にWebマーケティングに取り組んできたことで、「一緒に家づくりをしたい」と思えるお客様と自然に出会えるようになったんだと思います。だから、もともと目指してたわけではないけど、いつの間にかそんな理想の着地点に到達していた、という感覚の方が強いですね。
衞藤:造士さんの場合は、ご自身もとことんWeb施策について考えてくれましたよね。こちらとしてもありがたかったですし、新しいことを抵抗なく取り入れ、吸収しようとしてくださるところは本当に素晴らしいと思います。
造士社長:そこはやはり、アールさんを「信頼していた」ということがベースにあります。
ホームページについて詳しく知らない僕に対して、圧倒的に知識や経験の量が豊富なみなさんが、うちのためを思って提案してくれるのだから、そこに疑いはなく、とにかくやってみよう!というチャレンジの気持ちでした。
ホームページ制作にかかわる作業は、思考を整理することでもある
衞藤:造士さんにはホームページ内の文章も書いていただきましたが、あんな素敵な言葉がさらっと出てくるのはなぜですか?
造士社長:さらっとじゃないですよ。当然生みの苦しみはあります(笑)。
ただ、僕自身「自分の言葉を持つべきだ」と常々意識しているので、いろんな人との会話のなかで、何かマーケティングに活用できそうな言葉に変換できないかな?と日々考えてはいますね。でもそれは、好きだからこそできることなのかもしれません。
衞藤:なるほど。造士さんのなかでも「仕事」と「プライベート」を区切って考えるのではなく、どこかにいいものがこぼれ落ちていないかな、って常に考えてるんですね。
造士社長:そうですね。自分が作り手になるとホームページを見てくれる人たちの感覚を忘れてしまいそうになるので、僕は自社のホームページを開くときに、初めて訪れた人の気持ちで見るように心がけています。
それは、物事の考え方の順序などの訓練にもなるし、そうすることで自分たちのホームページをどういうふうに見てほしい、何がしたいということがわかってくるんです。
やはりホームページを通して「何がしたいのか」自分自身でわかっていなければ、制作をしてくださるアールさんにもきちんと想いを伝えられませんからね。
とはいえ、当初は「ホームページをどう見られたいか?」というところまでは僕も考えていませんでした。でも、制作の過程でアールさんの一員であるくらいの意識をもってみなさんと打ち合わせをしていくうちに、徐々にアタマのなかが整理されてきましたし、あえて「ソラマドを知らない人」になりきってホームページをのぞいてみることで、自分が何をしたいかがわかってきました。
だから、ホームページってただ作るだけではなくて、自分たちが行っていることをもう一度整理しなおすきっかけにもなるんですよね。
Webサイトさえあれば新規事業にもすぐ着手可能
衞藤:実際にソラマド大分さんがホームページをリニューアルしてから、広く認知されてきているなぁと感じるのことのひとつに、大分県内だけでなく県外の人から問い合わせが入ってきているという点があります。
インスタグラムが起点にはなっているんでしょうが、そういう意味ではコミュニティの輪が広がっていますし、これはホームページやSNSを含めた【Web】ならではの媒体効果だと思います。
間口をひろげればさらに伸びしろがあるんでしょうが、ソラマド大分さんはあえて年間12棟限定と枠を崩さずに展開されていますね。
経営者の立場としては、今後事業の規模を拡大するというお考えもあるんですか?それにともなうホームページの方向性など、今後のビジョンについてのお考えを伺えたらと。
造士社長:規模を拡げることついては、今のところあまり考えていないですね。拡大よりも、より既存の充実を図ることを重視していきたいです。
いろいろと思い描くことはありますけど、たとえば今後は、家族というカテゴリーではなく一人暮らしの方をターゲットにした展開だったり、マンションのリノベーションに特化した事業を展開したりしたいなと思っています。いまは大分県内での施工がほとんどですが、今後は隣県の福岡などもマーケットにしていきたいなとも考えています。福岡は人口も多いし一人暮らし世帯も多いので、十分ターゲットになるのではと。
とはいえ、県外に新たに事務所を構えて「さあ、始めます」ということではなく、まずはホームページ上で告知して徐々に市場規模を拡大していけたらなと思っています。
結局、ホームページって世の中に開け放っている窓口みたいなものなので、やってみたいことがあれば、何でもその窓口を通して世の中に知らせることができると思うんですよね。
衞藤:いいですねぇ。構想がある以上は、どうやったら実現できるのかを僕たちも一緒に考えていきたいです。今後も【Web】に関するノウハウをさらに広げて共に成長していきたいな、と思っています。
本日は、どうもありがとうございました。